施設のご紹介
東京歯科大学 水道橋病院は1890年に設立され、2013年に水道橋移転に伴い、最新設備を活用した都市型拠点病院として開院されました。眼科は2000年に開設されて以来、常に最先端の診断装置や手術装置を取り入れ、白内障手術・角膜屈折矯正手術(レーシック手術)などの眼科診療において先端医療を実施している日本でも数少ない病院の一つです。教授であるビッセン宮島弘子先生は、国内はもちろんドイツやアメリカなど世界各国で年間数十回の学術講演会を行われており、日本白内障屈折矯正手術学会(JSCRS)の理事長を務められております。
導入していただいた機器
手術動画管理・編集ソフトウェア
SURGE ONE >
導入の背景
ティアックを知ったきっかけは?
手術映像の記録は、白内障手術と角膜屈折矯正手術(レーシック手術)に使用する各映像装置の映像を動画として記録するため、計3つの動画レコーダーを使用していました。以前からその中の一つにティアックの動画レコーダーを使用していたので、ティアックが医療現場で使用する動画レコーダーを取り扱っている会社だということは知っていました。学会などで他の医師の意見などを伺い、ティアックの製品で動画管理が可能な製品がないか調べてみたのが、SURGE ONEを導入に至ったきっかけです。
導入前の課題は?
これまでは、映像の記録に使用していた動画レコーダーはDVDとブルーレイのディスクに記録する機種を使用していました。よって、記録した動画の管理は、ディスクに直接手術を実施した日付を記載して、所定の棚にしまうという原始的なやり方をしていました。記録する映像は高解像度のものがほとんどなので、容量も大きくなりディスクの数も増えて看護師や視能訓練士の作業の手間となっていました。
特殊な症例や他の医師に共有したい手術があった場合は、何日の何番目に行った手術という形で手さぐりで一枚一枚ディスクを確認していく必要がありました。以前使用していた民生用のDVDレコーダーは、一旦内蔵のHDDに記録してから再度ディスクに書き込む必要があったため、ディスクを変える際に書き込む時間が生じていました。
また、ブルーレイディスクに記録されていた手術動画を編集するため、編集用のPCへ動画データを移す際に、ブルーレイディスクの性質上読み込みに時間がかかることが多々ありました。作業時間に余裕がある場合は特に問題にならないのですが、急ぎの作業の場合など編集作業に入れるまでに時間を要することが問題となっていました。
選んだ理由
ティアックのSURGE ONE購入の決め手は?
一番大きな理由が複数の映像機器からの映像を同時にまとめて記録し、管理できる点です。手術顕微鏡やレーザー手術など当院では5つの映像の記録を必要とします。それを一つのシステムでまとめられる製品は他になくSURGE ONE一つで複数の映像ソースを一元管理できることはとても魅力を感じました。また、以前の手術室の映像機器とレコーダーの構成をティアックの営業の方に確認してもらい、そこからSURGE ONEを含めた最適な構成を提案していただいた事も大きいですね。他にも医療画像関連のシステムはありますが、その中でもティアックのSURGE ONEは操作画面も非常に分かりやすいという印象がありました。
そして、やはり購入を決める際には価格も重要な要素となります。複数の映像機器を同時に記録して貯めていけるシステムとしてはSURGE ONEは安価であると感じました。
SURGE ONEの運用方法について教えてください。
東京歯科大学水道橋病院眼科では、白内障手術と角膜屈折矯正手術(レーシック手術)が主で一日に20件ほどの手術を実施します。通常、白内障手術を行う場合、手術顕微鏡のみで済んでしまうのですが、当院の場合は白内障用のフェムトセカンドレーザー手術装置、超音波白内障手術装置、そして手術顕微鏡の3つの装置を持っており、それらの映像を2つの動画レコーダーで記録し、SURGE ONEに転送しています。角膜屈折矯正手術では、角膜用のフェムトセカンドレーザー手術装置とエキシマレーザー装置をスイッチャ―で切り替えながら1台の動画レコーダーで記録し、医局にあるSURGE ONEに転送しています。一回の手術は10分ほど、映像を記録するのはその中の5分ほどです。手術映像を記録する際は、それぞれ看護師や視能訓練士が検査ごとに患者さんの診察券をカードリーダーで読み込んで患者IDを入力し、後の管理がしやすいように運用しています。学会発表など特定の手術の動画データを抽出する場合は、入力した患者情報などで検索してSURGE ONEの編集機能で必要な部分だけを切り取り、活用しています。
SURGE ONE導入後の効果
SURGE ONEを使用して。
記録した手術動画の管理方法が抜本的に変わり、大変効率化することができました。
これまで、ディスクに日付を直接書き込んでいましたが、手術ごとに患者さんのIDや名前などの患者情報を入力することが出来る様になり、その患者情報を検索することで見たい時に見たい手術映像を見つけることが出来る様になりました。ディスクを棚から探すといった手間が一切なくなりました。また気になる症例に関しては、あらかじめ映像データにコメントを入れておくことで、すぐに後に取り出すことができるので、後々動画データを探すだけで時間を要することはなくなりました。
最近の映像装置はそのほとんどが高解像度の映像を出力するので、その高解像度の綺麗な映像をそのまま動画として記録し再生できることにも大変満足しています。
また、SURGE ONE導入以来記録用のディスクが増えることもなくなりましたので、医局の省スペース化にも寄与しています。
SURGE ONEを導入してからは、手術室で映像の記録が完了したのと同時に医局にあるサーバーに記録した動画が転送されるので、そもそもディスクにデータを書き込む待ち時間とディスクに日時を記載するという作業自体がなくなり、作業の手間と時間の削減を実現できました。また、SURGE ONEには動画編集機能もついているため、学会の発表や他の医師に共有するために動画を作成するために行う編集作業も簡易化することができました。元々編集専用のソフトは持っているので、0.1秒単位での細かな編集作業や文字の入力などはそちらでやっていましたが、手術動画全体の内の重要な部分のみを切り出すといった編集は、SURGE ONE単体でもできるので、切り出した動画データを編集用のPCに入れるだけで済むようになりました。
今後ティアック製品に期待すること
時代と共にテクノロジーやデバイスは変化します。その時代やテクノロジーに応じた機能や連携をSURE ONEシステムとして追いかけ、常にアップグレードしていってもらえればと思います。